粘膜がベイビーな辛い物好きにとって、
食べてみたいが恐怖が勝る食べ物の一つに「ペヤング獄激辛」がある(決めつけ)。
ペヤング激辛を卒業し「獄激辛」へ——。
そう夢見た筆者だが、YouTubeで悶絶する挑戦者たちの姿を見て、その勇気は一瞬で蒸発した。
そんな時、あるネットニュースが舞い込んだ。
あのペヤング獄激辛が、辛さ50%オフされて戻ってきた、と。
やりたいことリスト【774】
『ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ』を食べてみる
そもそも「ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ」とは
激辛好きを席捲した(?)「ペヤング 獄激辛やきそば」の辛さを文字通り50%抑えたカップやきそば。
2025年7月14日からまるか食品より販売されている。

この「ペヤング獄激辛50%オフ」のもとになった「ペヤング 獄激辛やきそば」は2025年3月で製造が終了し、店頭在庫限りの存在に。
その後、なぜか突然パッケージの閻魔様に「反省しました」と言わせた「ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ」が販売された。
実は2025年は「ペヤング ソースやきそば」の販売開始(1975年3月)から50周年のアニバーサリーイヤーとなっている。
もしかして、それにかけて50%オフなのかしら…なんて妄想したり。
ちなみに、実際に「ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ」を購入したときの感覚として
販売店舗はそう多くないかも。
購入するために都内・神奈川県内のコンビニやスーパー数店舗、
ドラッグストア数店舗を探し歩いたが、
購入できたのは都内の職場の近くにあるファミリーマートのみだった。
(オフィスビル内の店舗なのでどうせ無いだろうと高をくくっていたらレジ前に面した売り場一面に置いていた、好きねぇ…)
買い求めたのは7月(販売開始月)だったので、
9月現在では見つけるのがさらに難しくなっているかもしれない。
気になる人は店舗で見かけたらラッキーチャンスなので、とりあえず買ってみるといいかも。
そして肝心の辛さは――商品の包装に書かれている「辛さレベル」では「5」。
真っ赤な包装が印象的な「ペヤング 激辛やきそば」が「1」、「ペヤング 獄激辛やきそば」が「10」。
伝説の始まりと伝説の極みのちょうど半分に位置する「ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ」は、
いったいどんな辛さなのだろうか――。
いざ、実食「ペヤング獄激辛 辛さ50%オフ」
食べる前の準備
冒頭でも書いたように、辛い物好きだが粘膜はベイビーなので相応の準備をしなければならない。

とりあえず牛乳やヨーグルトを事前に飲み食いし、油分で胃を事前に保護。
いい子は空腹の状態で激辛を食さないでね!
牛乳は紙パック200mlの製品なのですべて飲み干したが、
400gのヨーグルトは一部食べつつ、食事中の鎮火用としてとっておく。
辛い物を食べるとほぼ本能としてお茶や水を飲みたくなるが、
カプサイシンは水に溶けないので消火どころか燃え広げることになってしまう。
(よく言われるがこれは本当にマジ)
乳製品が消火に効果的な理由としては、乳製品に含まれるたんぱく質「カゼイン」が
辛み成分のカプサイシンを包み込んでくれるかららしい。
「ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ」をつくる

中身はペヤングおなじみの「かやく」、
そしてソース…「獄激辛ソース」(辛さ50%オフ)である。
よくよく考えれば、
袋にビックリ△マークが書いてあるソースをどうして食べなきゃいけないのかと思ったが
考えるのをやめることにした

麵が入った容器の中にかやくを入れ、沸騰させたお湯を容器の中の線まで入れる。
3分後、お湯を湯切り口からきって獄激辛ソースを麺にかける。ここまでは普通のペヤングだが…

うーーーーーーーーーーーん
確かにソースがなんだか赤みを帯びている気がする。
ただ、ソースの甘い匂い自体は食欲をそそる香りで、
「獄激辛」という文字からイメージされる凶悪な感じはしない。
とりあえず、まじぇまじぇする。
獄激辛から50%オフされていると言え「激辛」商品であることに変わりはないので、
湯気に混じった辛味成分を警戒して、混ぜるときは出来るだけ顔に近づけないようにして混ぜる。
完成!

これからペヤングを食べるだけなのに、なんでリングに上がる前みたいな気持ちなんだろう。
上がったこと無いけど。
食す
まず一口食べる。ソースの甘さが舌に広がり、第一印象は「安心」すら感じる。
続けざまに二口目。ん? いける…いけるぞ…
いや、いけないぞ………??????
きた、辛さが。どこから湧いてきたの? と疑いたくなるほどの鼻水が流れ出て舌が燃え上がる。
え? これ粉末とかにしたら防犯アイテムじゃない???
なんとか三口目を食べて飲みこんだが、口内が燃え盛っている。
右手が無意識に麦茶を注いでいたコップに伸びるが、すかさずヨーグルトを100gほどかきこむ。
どんどん痛みが増すせいで、なぜか右手で無意識に太ももを叩き続けている。
しばらく呆然とした。
これ獄激辛って…なんなん??
と、今食べているものが単なる「50%オフでしかない」という現実にしびれつつ、
なんとかヨーグルトを織り交ぜながら食べ進める。
しばらくすると、ある一つの突破口が見えてきた。
このやきそば…麵を食べているときが一番辛くないぞ!?
ソースの甘みと、麺を口に含むことで痛む口内がひりひりしない…そんな気がした。
そう思うと(たぶん錯覚できると)、どんどん食べようという気が起こり、口に運べるようになった。
しかも、辛くて辛くてキツかったのが「おいしい」とすら思えるようになった。
そして…

その時はやってきた。
なんだろう、久々の感覚…「何かをやりきった」という満足感。
口はめちゃくちゃ痛いし、ティッシュで百ぺんぐらい鼻をかんでいるが、すごい満足感だ。
そうか、今まで辛い物好きでも鳴り物入りで「激辛」がうたわれる商品は控えていた。
でも今回挑戦してみて感じる。
これが、一段階だけでも自分の限界を突き抜けた先の感覚なのか?
「ペヤング 獄激辛やきそば 辛さ50%オフ」を食べてみて
結局、ひとつ食べきるのに400gのヨーグルトが半分に減った。
それでも口の中の痛みはすぐに消えなかったし、翌日やっぱりお腹を壊したが
今回の経験は最高だったと思う。
もちろん途中で「なにやってんだろ…」と思わないこともなかったが、
食べきった後のカタルシスは自分の「いい第一歩」になった気がしている。
また無理をしない範囲で激辛に挑戦してみよう!